「入門Haskell―はじめて学ぶ関数型言語」 p.101 より。
ところで,あるリストに複数の型を含めたい場合にはどうしたらいいか,という話ですが,そういう場合にも data は便利です。たとえば次のように
data MyType = I Int | F Float | C Char
ここでたとえば [I 10, F 10, C ‘a’] のようなリストがあるとします。(1)[MyType] から C 要素だけ取り出す関数 filterC を書きなさい。
これは C 要素であるか否かを判定する関数を作って filter すればいいんだろう。判定には case を使って場合分けすればいい。
filterC :: [MyType] -> [MyType] filterC = filter isC where isC x = case x of I a -> False F a -> False C a -> True
結果。
*Main> filterC [I 10, F 10, C 'a'] [C 'a']
OK。
(2) [MyType] から I 要素だけを取り出してその合計を計算する sumI を書きなさい。
sumI :: [MyType] -> Int sumI = sum . map pickI where pickI x = case x of I a -> a otherwise -> 0
*Main> sumI [I 10, F 10, C 'a'] 10
なるほど,otherwise も使えるんだな。
(3) [MyType] から,I 要素はそのまま,F 要素は整数にし(truncate 関数が使えます),C 要素はその文字の文字コードを計算し( Data.Char をインポートすれば ord 関数が計算してくれます),その合計を計算する mySum 関数を書きなさい。
import Data.Char mySum :: [MyType] -> Int mySum = sum . map toInt where toInt x = case x of I a -> a F a -> truncate a C a -> ord a
*Main> mySum [I 10, F 10, C 'a'] 117
‘a’ のコードは 97 だから全部足すと 117。OK。
ところで,GHCi で表示できるように,MyType の宣言は次のようにしている。
data MyType = I Int | F Float | C Char deriving (Show)