ReactのuseState、useEffectにハマる

……いや、React というより Fetch API のせいなのかもしれない。

ここのところで React で web アプリを作ってる。例によって自分で使うためだけのもの。

JSON を返す API を2つバックエンドに置いて、両方から取ってきたデータを合わせて表示する Collections コンポーネントを書いてたんだけど、いい書き方がわからずにハマった。

Collections コンポーネントは次のように動作する(のを期待している)。

  • 一方のAPIからコレクションのリストを取得する
  • リスト中のコレクションそれぞれについて、もう一方のAPIから詳細を取得する
  • 2つのAPIから取得したデータを合わせて、コレクションのリストとしてテーブル表示する

コレクションというのは、プログラミングにおけるデータ構造のことじゃなくて買い集めたコレクション(CDとかDVDみたいな)のこと。renderCollections 関数でレンダリングしているテーブルの行のうち、collection.id と collection.buy_date が一方のAPIから取得したデータ、collection.title と collection.brand がもう一方のAPIから取得したデータだ。

import React, { useState, useEffect } from 'react';
import Table from '@material-ui/core/Table';
import TableBody from '@material-ui/core/TableBody';
import TableCell from '@material-ui/core/TableCell';
import TableContainer from '@material-ui/core/TableContainer';
import TableHead from '@material-ui/core/TableHead';
import TableRow from '@material-ui/core/TableRow';
import Paper from '@material-ui/core/Paper';


const Collections = (props) => {
  const perPage = 10;
  const [collections, setCollections] = useState([]);
  const [currentPage, setPage] = useState(0);

  const page = props.query.page ? parseInt(props.query.page) : 1;
  useEffect(
    () => {
      setPage(page);
      const offset = perPage * (page - 1);
      let colls = [];
      const fetchProduct = async (coll) => {
        const result = await fetch(`${props.api2Endpoint}/products/${coll.product_id}`)
          .then(response => response.json())
          .then(data => data["products"][0]);
        colls = [...colls, {...coll, title: result.title, brand: result.brand.name}];
        setCollections(colls);
      };
      const fetchData = async () => {
        const result = await fetch(`${props.api1Endpoint}/collections?limit=${perPage}&offset=${offset}`, { mode: "cors" })
          .then(response => response.json())
          .then(data => data["collections"]);
        for (const c of result) {
          fetchProduct(c);
        }
      };
      fetchData();
    },
    []
  );

  return (
    <div>
      <h2>Collections</h2>
      <TableContainer component={ Paper }>
        <Table aria-label="collection table">
          <TableHead>
            <TableRow>
              <TableCell>ID</TableCell>
              <TableCell>Title</TableCell>
              <TableCell>Brand</TableCell>
              <TableCell>Buy date</TableCell>
            </TableRow>
          </TableHead>
          <TableBody>
            { renderCollections(collections) }
          </TableBody>
        </Table>
      </TableContainer>
    </div>
  );
}

const renderCollections = (collections) => {
  return (
    collections.map(collection => (
      <TableRow key={ collection.id }>
        <TableCell>{ collection.id }</TableCell>
        <TableCell>{ collection.title }</TableCell>
        <TableCell>{ collection.brand }</TableCell>
        <TableCell>{ collection.buy_date }</TableCell>
      </TableRow>
    ))
  );
}


export default Collections;

いろいろググりながらなんとか書いた上のコードで一応動くようにはなった。けど、表示されるコレクションの順番が不定になってしまう。APIからリストを取得した段階では ID 順に並んでいるのは確認したので、たぶん、個々の詳細データを取得する fetchProduct 関数内でリスト(変数 collections)を更新するタイミングのせいだ。つまり、ループの中で使ってる fetch 関数が非同期なせいだ(たぶん)。

あぁ、JavaScript ってこういうところがなんかやりづらいんだよなぁ。

なんかいい書き方はないものか。あとからソートすればいいのはわかるんだけど。

CentOS8終了

今頃気づいたんだけど、CentOS 8 が開発を終了するんだと。今月8日付のブログで発表されてる。

日本語のニュースやブログ:

今後、プロジェクトは CentOS Stream の開発に注力し、CentOS 8 は2021年末でサポートを終了とのこと。

ウチのローカルネットでは CentOS 8 のサーバを1台運用してるけど、まだ1年ちょっとしか経ってない。CentOS Stream は Red Hat Enterprise Linux(RHEL)と Fedora の中間に位置する、RHEL の開発ブランチという位置づけなので、今までの CentOS のかわりというわけにはいかない。さくらインターネットで借りてる VPS が CentOS なので慣れるためもあって運用してたけど、もう Ubuntu に統一するかな。

なお、CentOS 7 のサポートは2024年6月30日まで。

aptあるいはDockerの怪

apt コマンドのせいなのか Docker のせいなのかわからないけど、とにかく不可解な現象に遭遇したので記録しておく。

TL;DR

  • 先月から自宅のサーバで動かしている web サービスを少しずつ Docker 上に移行する作業をしている。
  • 開発用のマシン(Ubuntu 20.04 LTS)で期待通り動作する設定(Dockerfile と docker-compose.yml)ができたのでサーバ(Ubuntu 18.04 LTS)に持っていったら Docker イメージのビルドでコケた。
  • Dockerfile の中の apt update を apt-get update に変えたら通った。

開発用のマシンにて

開発用の環境は次の通り:

  • Ubuntu 20.04.1 LTS
  • Docker version 19.03.8
  • docker-compose version 1.25.0

で、期待通り動作するように書き上げた Dockerfile はこう:

FROM ubuntu:20.04

LABEL maintainer="takatoh"

RUN apt update
RUN apt install -y \
    ruby \
    ruby-dev \
    gcc \
    g++ \
    make \
&& rm -rf /var/lib/apt/lists/*

ENV GEM_HOME /usr/local/bundle
ENV PATH $GEM_HOME/bin:$GEM_HOME/gems/bin:$PATH
RUN gem install bundler unicorn

ADD ./files/lcstorage-2.1.0.tar.gz /usr/
WORKDIR /usr/lcstorage
RUN bundle install

CMD [ "unicorn", "-c", "/var/lcstorage/unicorn.conf" ]

Ruby で書いた web アプリを unicorn で動かしている。この Dockerfile でイメージをビルドして、ちゃんと期待通りに動作するのを確認した。

サーバにて

サーバの環境は次の通り:

  • Ubuntu 18.04.5 LTS
  • Docker version 19.03.6
  • docker-compose version 1.17.1

開発用の環境よりもバージョンが旧いといえばそのとおりだけど、OS はともかく Docker や docker-compose はそんなに旧いわけではない。実際、別の web アプリを同じようにサーバで動かしていて、それをビルドしたときには何の問題もなかった。

ところが、今回この Dockerfile をもとにサーバでイメージをビルドすると途中でエラーが発生した。どうも apt コマンドでパッケージをインストールしている途中でコケるようだ。

仕方がないので手順をひとつずつ手動でやってみることにした。ubuntu:20.04 のイメージからコンテナを起動して、apt update し、パッケージを順にひとつずつ apt install した。が、なんの問題もなくすべてのパッケージのインストールができてしまった。

どういうこと?

Dockerfile を使ってビルドしたときにはパッケージのインストールのところでエラーが出てたんだから、手動でひとつずつインストールすればどのパッケージのインストールでエラーが出るのか判断できる、と考えてた。けど、手動でやったらエラーが出ずに終わってしまった。これじゃ手がかりがない。

唯一の手がかりは Dockerfile でビルドしたときのエラーログだ。次のように出ていた。

E: Failed to fetch http://security.ubuntu.com/ubuntu/pool/main/l/linux/linux-libc-dev_5.4.0-56.62_amd64.deb  404  Not Found [IP: 91.189.88.152 80]
 E: Unable to fetch some archives, maybe run apt-get update or try with --fix-missing?

http://security.ubuntu.com/ubuntu/pool/main/l/linux/linux-libc-dev_5.4.0-56.62_amd64.deb が見つからない、と言ってるけど、ブラウザで見てみると確かにこの URL が示すファイルがない。

でも、じゃあなんで開発用のマシンでは問題なかったんだ?

いろいろググってはみたものの、有力な手掛かりは見つからなかった。

と、もういちどエラーメッセージを見ると、apt-get update を実行しろみたいなことが書いてある。apt じゃなくて apt-get だ。apt コマンドは apt-get コマンドの置き換えなんだからそんなの関係あるか?と思いながら、他に手掛かりがないので Dockerfile を修正してみた。こうだ:

- RUN apt update
+ RUN apt-get update

すると、どういうわけかエラーなくビルドできてしまった。

はぁ?

結論

何が起きたのかよくわからん。いや、さっぱりわかんない。

でも、とにかく動くようになったのでひとまずは良しとする。が、やっぱり釈然としない。原因を追求してみたいけど、手に負えるかなぁ……